応化会案内



2012年度総会 会長挨拶(2012年5月26日)

応用化学会・会長 河村 宏

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我が応用化学会の活性化の試みは、8年を経過しました。後ほど活動状況をご説明しますが、皆さまのご理解とご尽力により早稲田大学内でも例を見ない様々な活動が活発に行われるに至りました。会員各位の母校愛に敬意を表するものであります。
応用化学科の発展は、教職員各位の研究努力と教育指導力の結果であり、またOB諸兄の夫々の分野における活躍がその支えとなり、今日、社会的に高い評価を勝ち得たものと思います。我々はその成果に甘んじることなく、更にこれを高め後世に、後輩に引き継ぐべきものと思います。

これまでの活動を振り返り、限られた資金を如何に有効に活用するかが今後の課題であります。
私は里見会長の後を受けて、本総会を以って現体制で2期4年の任務を終えました。
母校への報恩の思いに衰えはありませんが、私を含めてボランテイア諸兄の体力の消耗は覆うべくもなく、そろそろ次の世代へバトンを渡す時期になってきたと思います。私自身も然るべき後継者を選び、依頼して参りましたが、残念乍ら直ぐに引き継いで頂ける会員を見出すことは出来ませんでした。

しかしながら、現在は会社の拘束があり、今すぐのバトンタッチとは行きませんが、 今回、若しも私があと1期2年の任務を果たせば、会長職を引き継いで頂ける候補者を選びだすことが出来ましたので、今回は取りあえず私が会長の任務を継続し、候補者には理事として就任して頂く事にしたいと思います。
本総会でのご承認をお伺いいたします。(総会で承認されました。)
役員会の学外理事に就きましても、次世代への転換を図る目的と若手OB諸兄の母校への回帰を促進する目的もあり、大幅な若返りを図りました。
現実には現役の諸兄が応化会活動の日常の流れを追う事は、到底不可能ですから、これは従来と略同様のメンバーに活性化の各委員を引き受けて貰いますが、ここでも徐々に若返りを進めたいと思います。

 これまで応用化学会の施策として重きを置きましたのは、通常の講演会、会報の発行、奨学金の支援等の他に、将来の応用化学会を背負う学生諸君との接点を深め、卒業後も会への協力を深めて貰う様な諸施策を実行してきました。
残念ながら8年間の努力にも係わらず、これらの施策が卒業後の若手会員の関心を応用化学会に強く引き付けることに有効であったとの感触は得られませんでした。様々な理由はあると思いますが、資料の卒業後の若手会員の会費納入率の低さから、刹那主義的傾向が感じ取れます。無論、今後も引き続き学生諸兄の応用化学会への関与を深める努力は続けますが、これまでの予算の傾斜配分を再検討する事にしたいと思っております。

もっと現実的に、難題ではありますが、卒業後の若手会員の応用化学会への回帰を促す施策を取ろうと思います。此の事によって会費の減少傾向に歯止めを掛け、継続的に今同様の活動が出来る様な基盤を固めることが、我々が次の体制に申し送る重大な任務と認識しています。
後ほどご説明しますが、ソーシャル ネットワーキング サービス(SNS)を利用する「ネット応化会」の発足がその一つの試みであります。
又、今回応用化学科の全教員のご協力を得て、定期総会のメインイベントとして”応用化学最前線―教員からのメッセージ“という講演会を企画しました。 教員、社会人、学生との交流や懇親を深め、同時に若手OB諸兄が大学の研究や応用化学会への関心を深めることを期待するものでもあります。今後3年間掛けて全研究室の活動状況を披露して頂くことになりました。

お手元の卒業回別会費納入率の資料でお分り頂けるように、年代が低い順に納入率が低下していきます。いずれ60ないし65歳になり、現役を引けば回帰するであろうと言う様な、漫然たる見通しや期待では会の運営は成り立ちません。若しかすると我々の持つ関心と若手のそれとは、相容れないのかも知れません。
しかし此の学び舎に育ち、友を得、その背番号を背負って生きてきた人間がその故郷を忘れてしまう事などあってはならないし、母校を愛し、後輩を思う気持ちを、次世代に伝える事も我々先人の務であると信じます。

皆様方の更なるご理解とご協力を切にお願い致します。

2012年度応化会総会 会長挨拶
総会風景
 
以上

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→ 応用化学科教授・応用化学会副会長 菊地英一氏メッセージ「応化会の魅力」